薬剤師の年収はいくらが理想か?(その2)

薬剤師の年収はいくらが理想?

え~、前回のブログで、コスト積み上げ方式(投資した分を回収という意味)で僕が考えるだいたいこれくらいの年収だったらいいんじゃないの~?という薬剤師の年収を示しました。

引退前で年収1000万円くらい、という結論に至りました。

 

実際のところは、そうはなっていないですよね?一般のリサーチでは、だいたい年収500万強が平均値で年収700万円が上限いっぱいというところですね。

 


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世の中には、純粋にコスト積み上げ方式にマージン(利益)を乗せて、それがそのまま都合よく売価になる世界はほとんどありません。つまり天井が決まっている。

 

だいたい、最初に売価(天井)が決まっていて、それに合わせて色んな努力をして何とか帳尻を合わせていくのが常です。

薬剤師の年収もそうですね。

 

昨今の調剤薬局の乱立ぶりや、特定の人物!?の突出した年収を引き合いに出されて、調剤薬局は儲けすぎなんじゃないか?という世間の心無い批判があります。

また、調剤薬局で勤務している薬剤師の方も、「いや~経営者に搾取されて自分たちは安月給でこき使われています」みたいな意識があるかもしれません。

調剤薬局の乱立や医薬分業に関することは過去にブログで書きましたので、そちらを参照して下さい。

医薬分業してよかったのか?(その1)」「医薬分業してよかったのか?(その2)

今回は「薬剤師の年収がどうも安過ぎるぞっ!!」というテーマですので、経営者が儲けすぎて、結果、薬剤師の年収は僕の理想論からかなり外れた低いものになっているという誤解について書きます。

よく「経営者は自分さえ稼げればいいと思っている」とか、誤解されがちですが、決してそんなことないですよ。

逆に経営者ほど、全体のバランスを考えている人種はいないと思います。まず、「自分さえ稼げればいい」とか「従業員を搾取しよう」なんて考えの人は経営者になれません。物理的に無理なんです。精神論者じゃなく、本当に無理なんです。

盥(たらい)の水のお話ご存知ですか?
盥の中の水を手前の集めるには、自分の方のお水を引き寄せるんじゃなくて、逆に手前のお水を外に向かって押し出してやるんです。そしたら、水はいずれ巡って手元に流れてきます。

経営ってすごくその喩えに似ています。
それを直感的に理解して実践できる人が経営者やってると思います。
ほんとに・・・。
数学者でノーベル経済学賞も受賞した、ジョン・ナッシュの「ナッシュ均衡」でも証明されていますが、任意のグループ(今回は会社)の中の特定の誰かが、他を犠牲にした繁栄をすることは、最終的にはそのグループ全体の利益を損い、巡り巡ってそのグループに所属する人も繁栄を失います。

 

使い古された言葉ですが、会社の中にあっても「共存共栄」なんです。

今回も余談が長くなっちゃいましたが、実際に薬局の利益の天井(薬剤師に出せる給与の限界)について、ざっくり書いてみます。

個別の数字についてはケースバイケースですので、かなりアバウトな例です。感覚的にこんな感じと理解してもらえればOKです。

でもかなりいい線で解説してると思いますよ。

調剤薬局の利益について

今、仮に月25日営業している、1日平均50枚処方せんが来る薬局があったとします。つまり、月1250枚の処方せんですね。

科目によって利益もバラバラですが、処方せん1枚当たりの粗利益を1700円とします。すると月212万5千円の粗利。

薬価差益ですが対薬価90%として、消費税分を引いて仮に5%とします。

月1250枚の薬局ですので、薬剤師仕入れを月500万円とし、

薬価差益5%を乗じて、25万円の粗利。

先ほどの技術料と合わせて237万5千円の粗利となります。

これが、利益のすべて。

調剤薬局の必要経費について

今度は上記枚数をこなす薬局の必要経費についてですが、まず人件費から。

 

1日アベレージで50枚来る薬局なら薬剤師の正社員2名とパート1名~2名は必要です。あとは事務員2名くらい。

 

管理薬剤師を600万円、勤務薬剤師400万円、非常勤薬剤師の時給2000円で算出します。

 

薬剤師の人件費2名で月85万円くらい。これに社会保障費の会社負担分と交通費、住宅補助費なんかを加味すると120万円くらい。非常勤パート薬剤師2名、時給2000円として、ざっくり2人で20万円くらい。事務員1名が正社員と1名パートで月25万円くらい。

これで165万円くらいの人件費です。

後は家賃。これもマチマチですが、テナント方式で医療テナントは高いので、20坪で月20万(管理費込み)くらい。

 

その他、レセコンリース代、光熱費、薬剤師会費、消耗品、備品、福利厚生費、セキュリティー費用、損害保険、車両維持費などで月10万以上は確実にかかります。

 

あと、これに医薬品のロス。これも月によってマチマチですが平均月2万くらい。

 

そうすると以上、経費の面で月195万円必要だと出てきました。

で、いくら利益が出るの?

収益が237万5千円で経費が195万円

よって

237.5万円-195万円=42.5万円。

 

これはすでに軌道に乗った薬局でのシミュレーションです。

新規オープンだと経費は同じ様にかかりますが、処方せんが1日3枚とかざらにあります。毎月200万くらいの赤字を垂れ流している新規薬局なんてザラにありますよ。

 

加えて、銀行からの融資を2000万円くらい引いていると、5年返済だと毎月35万円くらい返済が発生します。

 

あれ、なんだか雲行きが怪しいぞ!?(笑)

 

それと、薬剤師は頻繁に辞めます!!(爆)

辞めるということは、引継ぎが要るということです。同じ仕事に余分な人員が必要になってきます。(引継ぎをきちんとして退職してくれる薬剤師はまだマシな方です(苦笑))

その間は人件費はさらにかさみますし、さらにブローカー(薬剤師転職サイト)に依頼するとコミッションが正社員で150万円くらい発生します。


加えてこの少ない利益の中から皆さんの退職金を積み立てないといけません。あと、まだオーナーの給料が入ってませんからね!

 

あれ?赤字じゃねーのか?


オーナーにも生活があります。「同情するなら金をくれ!!」というか、それなら働きに出た方がマシです。

じゃあ、薬局を安定的に経営するためにどうするか?

 

1、オーナーが自ら現場に入る(人件費を浮かす)

2、薬剤師を減らす

3、薬剤師の給料を下げる

 

倒産を免れるためには、これしかないです。

 

1、に関しては、小規模の薬局では時間の多寡こそあれ、オーナーが現場に入っていると思います。(僕もそうです)

余談ですが、僕が薬剤師でない人は調剤薬局の経営をしてはいけないという根拠はこれです。

 

2、に関しては限度があります。まず調剤補助なしで調剤・監査・投薬・薬歴書きすべてを行おうとすると、どうしても相応の人数が必要となります。今でも限界に近い人数でやってるところがほとんどでしょう。

 

3、これは現実的に最も手をつけやすい。(オイッ!!)

どの会社も人件費の抑制に働いています。具体的には基本給を下げて、役職手当やその他手当ての形にして、総賃金を抑制するんです。上場企業を筆頭にチェーン薬局は賃金体系の見直しをここ数年で行ったはずです。今後もさらなる見直しをするはずですね。

さて、話は最初に戻ります。

 

この『利益の天井』が決まっていて、その中で薬剤師の年収を僕が理想だと思う、年収1000万円に出来ますかね?

退職直前の数年間だけだって物理的に無理ですよね?

今回例に挙げた年収600万円だって経営上はカツカツなんです。

 

僕が経営者として、薬剤師のスタッフのお給料についてどう考えているか本心を言いましょうか?

 

「本当はもっとお給料上げてあげたい。」


本当にそう感じてます。前回のブログで述べたコスト積み上げ方式で考えて、あれだけ苦労して薬剤師になったのにこの程度のお給料しか渡せなくて可哀想だな、申し訳ないな、もっとお給料上げたいな・・・と心底思ってます。ごめんね。

 

今回の薬局の利益の試算は、かなりざっくりしていますし、個別のパラメータもマチマチです。

でも、当たらずしも遠からずだと思います。

ただし、薬局の規模(1店舗あたり)が大きくなると、もっと経営効率はよくなります。売上げに占める固定費や人件費が低くなり、損益分岐点が相対的に低くなるからです。

だから、大手調剤薬局は大きな病院の前でしか薬局を出しません。

 

薬局経営者がこのコラムを読めば、

「まあ、そんな感じだね。お互いがんばろうね」

 

サラリーマンの薬剤師が読めば、

「ふ~ん、結局、給料は上がらないのね」

 

部外者が読めば、

「え?薬局って予想と違って儲からないんですね。薬剤師の給料も予想外に低いんですね」

 

こんな感じの感想になりますか・・・。

 

関連コラム「調剤薬局は儲け過ぎ!?」もチェックしてみて下さい。

 

さて、次回のコラムは「本当に患者のためになる後発品の選び方」について書きますね~。


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今まで仕事で訪れた都道府県

 

東北地方(宮城県、福島県)

関東地方(東京、神奈川、千葉、埼玉)

中部地方(名古屋、三重)

北陸地方(福井)

近畿(大阪、兵庫、京都、滋賀、奈良、和歌山)

四国(高知、愛媛)

九州(福岡、佐賀、熊本、宮崎、鹿児島)

 

どこの職場でもすばらしい人たちとの出会いがありました。

いい思い出です。九州と東北の自然はすばらしかったです。

特に宮崎、鹿児島は一生暮らしてもよいと思うほどでした。