細かい点数は3月くらいになると思いますが、いよいよ2014年度の診療報酬改定の内容が出てきましたね~。今回は消費税の増税も絡んでいるので、ちょっと複雑そうです。
というか、毎回思うけど、簡単にできることをこねくり回して複雑怪奇にしてると思うんですが・・・。まあ、ひとつずと興味があったとこを紹介します。
続きを読む前に応援クリックして頂けるとうれしいです!
↓↓↓↓↓
まあ、上場規模の調剤薬局チェーンや悪あがきが好きな20店舗クラスの調剤薬局チェーンの経営者によくあるんですが、4月に薬価改正があっても、翌年4月以降も全く納入価が妥結しないことがあるんです。つまり、薬の仕入れ値が全然決まらない!
ご存知の方もいると思いますが、その間は暫定価格なるものでとりあえず値引きを入れて、1年以上経過して、もう次の薬価改正が来るんじゃないか!?というくらいに納入価格が妥結するんです。
5年以上くらい前は大体、薬価改正がある4月にすぐに納入価を決定する薬局は皆無でした。なぜかと言うと、秋くらいに値崩れするからです。って言ってもたかが知れてますけどね。
薬価改正は2年に1回なんですが、改定の後、1年くらい経つとさらに値崩れます。だから、少し前まで1年に1回相見積もりをとる薬局が結構ありました。
また、値崩れした頃に、卸さんからスポット的に値下げした商品の案内(セールス)も頻繁にありましたね。
この値崩れは、もちろんメーカー主導で行うのですが、卸さんはメーカとの契約で、一定以上の販売実績(売上げ)に対して販売奨励金(リベート)を受け取ることができたんです。これを原資にして、値引きを行ってきたのですが行政からの指導もあり、リベートは廃止されました。
ということで、値崩れも無くなり、スポット的な値引きも無くなり、納入価の妥結を先送りしても全然メリットはありません。まあ、調剤薬局側としては昔の習慣の名残ですかね。ちょっとでも安くならないかな~・・・と言う。
卸さん側も相見積もりで、各社どっこいどっこいの金額を出してくるのは、別にカルテルを結んでる訳じゃなくて、本当にメーカーからのリーベートが無くて、純粋にメーカーからの納入価と調剤薬局への販売価格の差がベタベタになってるんだと思います。これは卸さんの決算を見てもわかります。瀕死の状態ですね。
過去にブログで書いたことあるんですが、医薬品卸という業態の存続も危ういと、僕は考えています。まあ、それはさておき、今回の2014年度診療報酬改定とこのお話がどう関係するかですが・・・。
ということです。
日本の薬価制度は、薬価調査というものを通じて、次の薬価を決定する仕組みがあります。おかしな仕組みなんですが、納入価が安くなってる医薬品は次の薬価改正で薬価が下がります。「そんなに安く納入できるんなら、次はもっと定価(薬価)を安くしてもいいよね?」みたいなノリですね。
だから、製薬メーカーも販売奨励金という形をとって、伝票上の納入価格が下がらないようにしてたんです。そしてエンドユーザーである調剤薬局には「値引き」という形で対応する。
で、この価格調査が9月くらいなんです。行政は9月くらいに実際の流通している納入価格を知りたいのに、リベートという形で実勢価格がわからなくなってる。しかも、価格調査が行われた後に値崩れが起こってる。行政にとって非常に不愉快な事態が起こっていたわけです。
そういった事情もあって、行政はまず一番最初にメーカーに販売奨励金(リベート)の廃止を求めた。結果、卸はスポット的な値引きもできなくなったし、9月以降にあった値崩れも起きにくくなった。
まあ、そういった流れで来てるんですが、前述の上場規模クラスの調剤薬局チェーンや20店舗クラスの調剤薬局経営者が依然、粘って納入価格を価格調査の時期までに妥結しない。よって、価格調査が適正に行えないという構図になってます。
さて、自分の思い通りにならない最後の相手に行政が取った行動は・・・。そうです。
「調剤基本料を下げる」というお尻ペンペンでした。
具体的に点数がまだわかりませんが、卸さんと保険薬局との間の価格妥結率が総取引額の○割以下の場合は処方せん受付1回につき△点により算定する。
まあ、これでさすがに価格調査までに妥結するでしょうね・・・。
でも、僕は今の薬価制度と価格調査の仕組み自体が問題が多いと思いますけどね・・・。
おっと、長くなりました、続きは次のコラムで!!