薬剤師余りの時代は本当に来るのか?
前回は薬剤師が市場に大量に供給されても、能力のある薬剤師の数はマーケットが必要とする数には及ばないので、薬剤師不足は簡単には解決しませんよ・・・、と言う内容でした。前回のお話はこちら。
さて、今回のお話は地域差による薬剤師の充足度という面から考えてみましょう。
お医者さんを例に取りましょうか?
戦後、医師不足が深刻で、地方や僻地では無医村や極端な医師不足状態が続きました。そこで政府は昭和40年代後半から昭和50年代に1県1医学部制を目指して大量に医学部を設置しました。結果、国立・公立・私立を合わせると47都道府県すべてに医学部が設置されました。もちろん大量の医師免許をもった人間が世の中に輩出。マスゴミは「近い将来、医者余りの時代が来る」と騒いだものです。
さてそれから30年以上経ちますが、医師が世の中に溢れて、仕事に就けない医師がいるでしょうか?
それどころか、僻地やちょっと田舎に行くだけでも無医村って結構ありますよね?
しかも、産科、小児科など科目によっては都会でも医師は不足気味。
これってどういうことなんでしょうか?
つまり、人間誰しも自分に甘く、よほどの聖人じゃない限り自分が可愛いんですよ。誰だって都会で文化的な生活したいです。
日曜日にテレビでサザエさん見終わって町に出たら、お店のシャッターが全部閉まってたなんてところには誰も住みたくないわけです。
あるいは、NHKのほかに民放が1局しか映らない地方じゃ困るんですよ。
さて薬学部の新設校設置が相次ぎ、薬剤師供給過剰時代に突入するか?という問題に戻りましょう。
上記と大同小異で同じ現象が起こるでしょう。
都会では少し競争が激化して賃金は下落傾向になり、地方では相変わらず薬剤師不足が続く。
これが私の予想するマーケットの状況です。
まず当たりでしょう。20年後、楽しみにしておいてください。必ず言った通りになりますから。
今まで散々地方で仕事をしてきましたが、地方の薬剤師不足は本当に深刻です。ちょっとやそっとでは解決なんかしませんよ。
数字上、薬剤師が〇万人増えるから、薬剤師供給過剰になるって計算してる専門家がいるようですが、はっきり言って頭悪いです。
こういう計算は役人が得意です。机上で鉛筆舐めて書いたものでしょう。
転職を考える薬剤師の方はそんなことをウジウジ考えるより、しっかりとした仕事して自分を磨いていけば何も恐れることはありません。
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