個人が調剤薬局ビジネスに参入するメリット
1、「規模の経済」が働きにくい⇒よって個人でも大手に太刀打ちできる。
⇒例えば飲食業などでは規模は大きくなれば、仕入れコストは下がります。下手したら5分の1くらいまで下がります。しかし調剤薬局では大手でも個人でも技術料は同じ。薬剤納入価格も大手と比較して数%のビハインドで済む。
R幅もさほど大差ありません。しかも大手は基本料が低い集中率が高く、受付回数の多い門前になりがちですし、個人と違って本社管理コストが余分にかかります。
2、ビジネスモデルが陣取り合戦スタイルなので基本的に薬局運営会社の規模に関わらず出したもん勝ち。
⇒同じく飲食業を例にとりましょうか。会社から10秒のところにレストランAがあります。しかし味がイマイチ。ある時、歩いて5分のところにすごくおいしいレストランBができました。レストランなら、皆さん迷わず5分歩いてレストランBに行きますね。
ところが門前薬局ならどうでしょうか?
病院の前にA薬局があって最初からずっとそこに通っていれば、新しいB薬局が歩いて5分のところにできたとしてもまずB薬局には処方せん持って行きませんよね。まず調剤薬局ビジネスの場合5分歩くところが致命的。病院の目の前にあることが勝敗を分けます。また心理的に薬局を変えるのは抵抗がある。これが薬局ビジネスの強みです。相手が大手でも対等に勝負できる所以ですね。
3、売掛金回収が容易(焦げ付きがほぼない)
⇒これは商売したことがない人にはわからないと思います。
仮に3割負担の患者さんの場合。3割は当日に窓口で回収。残りは国が薬局の替わりに確実に資金回収してくれ、2ヵ月後には銀行に振り込んでくれる。こんな固い商売ないですよ。銀行のウケもよいです。他の商売は黒字でも資金ショートして倒産することが結構あります。
4、経営が比較的容易
⇒語弊がありますが、調剤薬局を経営するのにセンスは要りません。
私にできたので、皆さんにもできます。薬局経営者で失敗する方の多くは欲出しすぎて、健康食品の販売や不動産取引、株やFXに手を出して失敗するんです。
調剤薬局ビジネスのデメリット
1、国の政策に左右される
⇒規制業種ですし(そこがメリットでもあるんですが)、今後は医療費削減で厳しい方向にいくでしょうね。
2、門前医院ドクターの寿命以上には薬局の寿命は長くない。
⇒息子さんがいたり、継承物件になることもありますが、医院が長きに渡って経営される保障がどこにもない。
病院の場合は医院よりはるかに長く続く。(ですので、大手は大きい病院しか相手にしません。)
3、薬剤師過剰時代と言いながら、薬剤師の確保はなかなか難しい。
⇒特に個人薬局に来てくれる薬剤師はなかなかいない。
都市部では改善傾向ですが、自分が薬局を経営してみればわかります。
薬局が軌道に乗ったら、最も悩まされるのが薬剤師の確保です。
以上です。
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