皆さんは薬剤師辞めたい・・・、そう思ったことないですか?
僕はあります。
このコラムは薬剤師を辞めたいと思っている方へのアドバイスというか、ちょっとした気づきになればと思い書きますね。気軽に読んで頂いて、薬剤師を辞めたいと悩んでいる皆さんの気持ちが少しでも楽になれば幸いです。
ところでそもそも薬剤師をやめたいって理由はなんでしょうか?
僕なりに色々考えてみたのですがざっとこんな感じですかね・・。
① 本当は医学部に行きたかったけど、偏差値的に無理で不本意ながら薬学部に入学。そして薬剤師になってしまった。その思いが今も消えない。
② いざ薬剤師になってみたものの仕事に面白みを感じられない。できること(法律的にできること)が少なすぎてがっかりしている。
③ 医療の世界は医師の権力があまりに強く、逆に薬剤師の立場が弱すぎてバカらしくなる。
④ はっきり言って給料が安い。世間の評価も低い。医者にペコペコする患者も薬剤師にやたら偉そうになる。
⑤ そもそも、薬剤師に向いてなかった。
⑥ この先、薬剤師過剰になりそうで不安だ。
まあ、①~⑥のいずれか、あるいはその複合要因じゃないでしょうか?
薬剤師をやってれば、やめたくなるときありますよね。
僕も20代の頃は薬剤師の仕事が嫌でした。真面目な話、薬剤師免許を厚生労働省に返還しようと思ったこともあります。
理由は僕のプロフィールを見ていただければわかりますが、まず高校生の時に医学部に行きたいと思っていました。でも全く勉強していなかったので無理でした。私立の医学部ならチャンスがあったと思うんですが、経済的に無理。ということで、そもそも薬剤師になること自体思いもよらない選択でした。
その後は社会人になって、いざ医療の世界に足を踏み入れてみると、医者の傲慢さ、常識のなさ、圧倒的な権力の違いを見せつけられたのと同時に、薬剤師の非力さ、給料の安さ、社会的ステータスの低さ、出来ること(法律的に許された職域)の少なさが不満で情けなかった。
それに加えて、薬学部を卒業したからという理由だけで安直に医療業界、薬剤師という仕事についている自分が嫌で嫌でしょうがなかったです。別に薬学部卒業したからって、薬剤師や医療業界で仕事する必要ないですもんね。
まあ、そんなこんなで薬剤師を辞めたいと20代は常々思ってました。
当時は、貿易とか金融の世界がおもしろうそうだな~と思ってました。
ビジネスとか投資が好きなんでしょうね。
でも結局はこの医療業界から足を洗うことができませんでした。
話は少し飛びます。
皆さんは西遊記をご存知ですか?この物語の中でお釈迦様に反抗した孫悟空に対して、お釈迦様が「では、私の手の平から抜け出すことが出来たら、お前を自由にしてあげましょう」という件(くだり)があります。
そこで、孫悟空は金斗雲に乗り、意気揚々と飛び出して行ったわけです。
結果は・・・。
世界の果てまで金斗雲で飛び、世界の果てには5本の大きな柱があって、そこに自分の名前を記してきたとお釈迦様に報告した孫悟空に対してお釈迦様は自分の手を見せました。
その指には、孫悟空の書いた文字があったんですよね。
かなり遠くまで飛んだつもりが、実はお釈迦様の手の平の外にさえ出ていなかった・・・・。
このお話を引き合いに出して、何が言いたいかというと・・・。
僕の解釈ですが、悪戦苦闘してジタバタしても結局はお釈迦様の手のひらの上からは逃れられない。
人間にはものすごい可能性があって、どんな選択肢もチョイスできるわけですが、実際は意外と狭い範囲で人生を終えると感じています。
つまり、結果として「薬剤師になった」という事実は、そこに何か縁があったからではないでしょうか?意識する、しない、希望する、しないに関わらず大きな運命の流れの中で、必然的に薬剤師になった。だからこそ、運命に抗わず、身を任せてしまうのもいいじゃないかと・・・。肩の力を抜いてみましょうよ。もちろん、運命に抵抗して全く別の道を模索してもいいんですが・・。
意外と遠くにはいけないものですよ。
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