世の中とんでもないデマが流れていることがあります。
先日、yahoo知恵袋で発見したのですが、「薬剤師が転職するのに一番よい方法がなんでしょうか?」という質問に対して、回答者が「ハローワークが一番いいです。薬剤師転職サイトに登録すると採用側に手数料が発生するので、その分、採用される人の年収が下がる」みたいなことが書かれていました。
そ、そんなアホな・・・・。
まさか信じる人はいないと思ったのですが、一応、薬剤師転職支援サイトを運営している立場としては、はっきりさせないとダメだなと思いコラムにしました。
確かに薬剤師求人転職サイトに依頼して、薬剤師の採用をするとかなりの紹介料がかかります。
採用する人の年収によって変わるし、紹介会社によっても違うのですが、正社員の薬剤師を採用すると手数料が、おおよそ100万円~150万円くらいになります。
正直、経営者としては痛い出費です。
もちろんハローワークで薬剤師を確保できるならそれに越したことないですよ。そっちの方がいいです。あるいはアイデムとか広告を利用するとします。こちらはごく小さいエリア限定(区レベル)の折り込み広告でも1回数万円かかります。掲載期間は1週間だけです。
通常、もっと広い範囲で1ヶ月くらいは掲載しないと無意味です。
するとすぐに数十万円、吹っ飛びます。でも実際に薬剤師の応募があるかどうかは未知数です。
ちなみに、ウチの会社ではハローワークに常時薬剤師募集をかけています。でも今まで一人も反応なしです。薬剤師が充足していても募集はかけっぱなしにしています。どうせタダなので、応募があればその時考えましょうというスタンスです。
結局、薬剤師を募集する側としては、一定期間内に一定数の薬剤師を確保する必要があるわけです。
例えば、新規薬局の開業ならオープンの1ヶ月前には数名の確保が必要です。他には退職者が出たとき。そんな時にのんびり、「じゃあ、ハローワークか新聞の折込広告で募集するか~」なんて言ってられません。
経営者であれば、〇月〇日までに確実に薬剤師を確保しないといけないんです。だからこそ、高い紹介料を払ってでも薬剤師転職サイトを利用するんです。
だから、紹介料は確実に期日までに一定レベルの薬剤師を確保するための保険料も含まれている訳です。
それを採用した人に「君は紹介料が150万円かかったから、最初の3年間は年収から50万円引くね!」とか
「君はハローワーク経由で来たから、年収ちょっとアップしたげる」なんてことは絶対にありません。
むしろ、ハローワークや新聞の折込広告で集まった人には、絶対に規定の給与しか渡しません。だって募集時の条件で納得して応募してきた人達ですから。
逆に薬剤師転職サイト経由で来た人には、若干の年収交渉チャンスがあります。
なぜなら、コーディネータは年収を交渉してアップさせることで、自社の手数料を上げることができます。そりゃ、本気度が違いますよ。
採用側としても、ヘタすると他の条件がいいところに薬剤師が流れてしまう可能性も承知しています。ですので交渉次第では年収アップや条件の改善は十分可能です。
皆さんご理解頂けましたか?
ところで皆さんお買い物する時、クレジットカードの手数料って払ったことありますか?ないですよね?でもあれ、店側はVISAやAMEX側に手数料を支払ってるんですよ。
カード会社によって違うのですが、2%から5%くらい。
1万円の買い物なら200円~500円もお店はカード会社に支払ってるんです。だからと言って、お店が皆さんにカードでお支払いなので、1万円の買い物ですが、手数料分上乗せして1万500円です。というお店はないですよね。
それと同じ原理です。
我々、経営者は手数料は必要経費として十分納得の上です。
ですから結論としては、今の時代、薬剤師が就職・転職する場合は転職サイトを利用するのが最も現実的な方法でしょうね。
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